かつて、しなの鉄道御代田(みよた)駅から7分ほど歩いたところにメルシャン美術館・メルシャンウィスキー工場がありました。
このメルシャン美術館はフランス人建築家の手により当蒸留所のウィスキー樽貯蔵庫を改修して誕生したものです。
主にフランスの作品を中心としたヨーロッパの近代・現代美術作品が展示され、訪れる人の心を魅了していました。
自然豊かな敷地内にあるメルシャンウィスキー工場は貯蔵庫が蔦で覆われているため庫内の温度を一定に保つ効果があり
更には軽井沢の清澄な風土もウィスキーの醸造には理想的な環境だったようです。
ここは小さな蒸留所ですが、日本で初めてモルトウィスキーを生んだ記念すべき蒸留所です。ウィスキー「軽井沢」はこの地で
誕生し多くの人に愛されていました。
しかし、残念なことに時代の流れとともに訪れる人も少なくなり2011年11月に美術館は閉館、2012年には蒸留所も閉鎖と
なりました。
今となっては跡地を購入した人たちの手による新しい施設の計画が円滑に進められていくことを願うばかりです。
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